前回の続きで、今日はフランスのストラスブール編です
ストラスブールは、パリから東に約480km、フランスの最も東でドイツと接するこの街は歴史の中で何度もフランスとドイツを何度も行き来した街です。
ドイツと国境を接するライン河に近く、その支流であるイル川に囲まれています。
街の歴史はローマ時代に遡り、5世紀末にはフランク王国に属し、「街道の町(ストラテブルグム)」と呼ばれました。
13世紀には神聖ローマ帝国の直轄都市として栄え、1861年にルイ14世により占領されてフランス領となりました。
その後、1871年にフランスが普仏戦争に敗れたため、ストラスブールはドイツの一部となります。
その後第一次世界大戦の終わる1919年まで、約50年間ドイツとなります。
その後、第二次世界大戦で1940年に再びドイツ領となり、1944年にフランス領へと戻りました。
今でも街の各所にドイツの名残が見られます。
古来より、各種物資の集散地として栄え、石炭、鉄鉱石、石油化学工業、ビール醸造、製粉、乳製品、たばこ、繊維工業など様々な産業が盛んです。
また人口は26万人の街です。
国が移り変わった戦争の歴史の反省から、ヨーロッパの平和はストラスブールからというイギリスのチャーチル元首相の提案で、様々な国際機関(EU欧州議会など)が置かれています。


EU脱退予定のイギリスの国旗(ユニオンジャック右)がまだ掲げられてました。
来年はもうないかもしれませんが・・・・・
まず、なんと言っても目を引くのは観光の目玉のストラスブール大聖堂です。
1874年まで世界一高い建物だったこの大聖堂は、今でもその大きさと豪華さから人々を引き付けて止みません。

そして有名なのが冬のマルシェ・ド・ノエル(クリスマス市)です。
クリスマスツリーがストラスブール近辺が発祥と言われ、マルシェ・ド・ノエルはヨーロッパ最大規模で、年間150万人の観光客がこのマルシェ・ド・ノエルのためにストラスブールを訪れます。
そして、この街の現在を語る上で欠かせないのが路面電車(トラム)です。

ストラスブールは路面電車を使って大規模な交通改革を行いました。
そしてあまり知られていませんが、一人当たりの緑地面積はフランス一で、豊かな自然が私たちを癒してくれます。
また自転車道は全長535キロにも及び、フランスではめずらしく自転車の街として栄えています。
その結果、ストラスブールはフランス一のエコシティとして認められてるフランスとドイツのいいところを持ち合わせた素敵な街です。
次回へ続く!